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2015年1月21日号


Case Study vol.130 コスモスふきあげ館
「木を見て森を見ず」はことわざです。
「木を見て森を思う」は私のテーマです。

今回はメイドインジャパンにこだわった特注品です。

北海道の工場で出るカバ材の端材を利用した寄木調の床材に
福島県の工場で特殊液体ガラス塗料を塗った渋いフローリング。

紀伊半島産の杉の表面に圧密加工をして耐久性と凹凸をつけて、
植物油ベースの自然塗料 を塗った温かみのあるフローリング。

頂戴するお代金はすべて健全な顔の見える人たちで分配されます。

私たちは、メイドインジャパンにこだわるエシカルな建築家を応援します。





撮影:日暮雄一

 

撮影:日暮雄一




3つのまちが合併され、その地域の一体性の確立や均衡ある発展を図るため、生涯学習センター・児童センター・吹上図書館・吹上支所からなる複合施設「コスモスふきあげ館」を計画した。
市民の日常利用のしやすさ、周辺住居との親和性を意識し、接地性の高い平屋の建物としている。
敷地に沿って各諸室を配し、敷地の真ん中にホールやギャラリー機能、その間を市民の活動が垣間見ることができる回遊性のあるコリドーとした。
コリドーは昼光計算したトップライトと、埼玉県産材の木材で組まれた格子架構により、柔らかく覆われている。
和室は地元の大工さんが施工した。
メインホールの床は木々が寄り添いひとつの床になるフローリング、
裸足で触れる児童センターの床は子どもにやさしい、温かいフローリングを採用した。
普段から体感している場所に、モノが生まれた物語を有することが、地域に根着く建物となる、と考えながらこの施設を計画した。

株式会社日本設計 中野洋輔氏

【プロジェクト】 コスモスふきあげ館
【住所】 埼玉県鴻巣市
【設計】 株式会社日本設計
【使用製品】 特注杉フローリング
特注樺フローリング




環境が音楽を育み、環境が音楽を忘れ去る。
クレオール・ニッポン

須田 勝之

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